頚部痛・腰痛|柏脳神経外科クリニック|千葉県柏市向原町の脳神経外科

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頚部痛・腰痛

頚部痛・腰痛|柏脳神経外科クリニック|千葉県柏市向原町の脳神経外科

頸部痛(首の痛み)

頸部痛(首の痛み)

加齢によって頚椎がすり減ったり、クッションとなる椎間板が変形すると、慢性的な首の痛みの原因になります。放置すると、首だけではなく、肩の痛みや手足のしびれ、歩行障害、排尿障害などを引き起こすことがあります。また、頸部痛は大部分の場合は頸部の筋肉や頚椎に起因した病気が多いですが、急激に発症する後頭部から頸部にかけての縦方向への痛みが出現した場合には脳動脈解離(椎骨動脈解離)である可能性もあります。解離が進行すると脳梗塞や脳出血、くも膜下出血になり緊急の対処が必要となります。また、軽いくも膜下出血の場合でも軽い頸部痛のみで頭痛、吐き気、嘔吐などもなく発症するケースもありますので、頸部に違和感を感じた場合にはお早めにご相談ください。

主な疾患

急性疼痛性頸部拘縮(寝違え)

睡眠中の無理な姿勢が続いたり、首を過度に使った運動の後などに頸部の筋肉や筋膜に急性の炎症が起こり、目覚めた時点から頸部から肩、背中にかけて痛みと運動制限が起こります。CT、MRIなどの画像診断では異常は認められません。通常は1週間程度の安静で改善します。

頚椎椎間板ヘルニア

椎骨と椎骨との間に挟まれたクッションの役割を果たしている椎間板が破綻し飛び出した椎間板の内容物が脊髄や神経痕を圧迫することによって、首の痛みや手のしびれが生じる病気です。飛び出した椎間板の内容物が大きく脊髄を圧迫すると歩行障害が生じることもあります。初期の段階では、首の寝違いとよく似た首の痛みで始まることが多いです。その後、肩や腕、指に激しい痛みやしびれが起こります。レントゲン、MRIなどを行うと診断は可能です。

変形性頚椎症

変形性頚椎症とは加齢に伴い椎間板近傍の椎体後縁に生じる骨軟骨性隆起(骨棘:骨のでっぱり)によって脊髄や神経根が圧迫されたり、その部位の血流障害が生じたりして、首の痛みや手のしびれが出現するものです。慢性化することが多く、長期に首が痛むことがあります。

頚椎偽痛風(Crowned dens syndrome)

上から2番目の頚椎(第2頚椎、軸椎)歯突起周囲にピロリン酸カルシウムの結晶が沈着し生じる関節炎を頚椎偽痛風と言います。ピロリン酸が組織に沈着すると強い炎症が起こり、激しい首の痛み、首の可動域の制限、発熱などの症状が現れます。比較的年配の女性の方に多くみられ、正確な診断にはCT検査が必要です。

頚肩腕症候群(肩こり)

首、肩、腕にかけて痛みやしびれが生じる疾患です。首の血管や神経への圧迫、筋肉の負荷により首周辺、肩、背中、腕、手、手首などに痛みやこり、しびれが現れると考えられています。

石灰沈着性頸長筋腱炎

頸長筋は頚椎(首の骨)の前面に存在し、頭や頚椎を屈曲させる働きをする筋肉です。この筋肉および頸長筋膜にカルシウムが沈着することで、その周囲に炎症が起こり痛みや腫れが生じます。のどの近くに炎症が及びやすく、物を飲み込むときに痛みを感じることも特徴です。よって、急に首が痛くなってきて首が動かせなくなり、飲み込む時にのどの痛みがあればこの疾患を強く疑います。20〜60歳に好発し男女差はありません。この疾患の正確な診断にはCT検査が必要です。

脳動脈解離(椎骨動脈解離)

脳の動脈の壁は内膜、中膜、外膜という構成になっています。
この内膜と中膜の間に内弾性板という強固な組織がありますが、加齢や外傷、高血圧で強い負荷を長く受けることで次第に弱くなり、裂けることで脳動脈解離をきたします。この際、血管壁内に血液が流入することで血管内腔が狭くなって血液が滞って脳梗塞が生じたり、血管壁が破綻してくも膜下出血が生じます。40〜50代の男性に多くみられ、後頸部の縦方向への突然の痛みがあるようであれば脳動脈解離(椎骨動脈解離)が起きているケースがみられることもあるため早めの受診をお勧めします。

腰痛(腰の痛み)

腰は常に重い体を支えており、日常的にもよく使う場所でもあるため痛みが起こりやすい場所です。日本人の4人に1人が発症すると言われています。腰痛は腰の筋肉や骨の影響で痛みが引き起こる可能性が高いと思われますが、症状や強さ、痛みの部位、発熱の有無、安静時での痛みの有無等によっては尿管結石、腎盂腎炎等の泌尿器科の病気や胆石、膵炎、胃、十二指腸潰瘍などの消化器の病気、卵巣嚢腫茎捻転(らんそうのうしゅけいねんてん)などの婦人科の病気、腹部大動脈瘤や大動脈解離などの血管の病気、帯状疱疹などの皮膚科の病気などの場合もあるため問診は非常に大事です。

腰痛の主な疾患

急性、慢性腰痛症

急性腰痛症は重いものを持ち上げた時や腰をひねったりしたときなどによって、筋肉に炎症が起こり突然腰が痛くなる状態のことで、ぎっくり腰と呼ばれることもあります。急性腰痛症は腰痛が発症して1ヶ月以内のものを指します。原因は主に腰の関節やその周りの筋肉や靭帯にあると考えられていますが、原因がはっきりしないこともあります。安静にしていると自然に治ることも多く、必要に応じて鎮痛薬や痛みを和らげるための神経ブロックやコルセットの着用などが行われます。

慢性腰痛症とは3ヶ月以上続く腰痛のことです。慢性腰痛の原因には骨や関節などの病気が関わっていることもありますが、生活習慣やストレスなども強く関係しています。そのため、検査をしてもはっきりした異常が見つからないということが少なくありません。慢性腰痛の場合は急性腰痛よりは痛みは弱く、腰全体の鈍痛や重さが続くのが特徴です。しかし、慢性腰痛の場合には異常が見つかっても加齢的な変化だけの場合や、原因と思われる病気の治療を行っても腰痛が持続することもよくあるため完治しにくい腰痛でもあります。

腰椎椎間板ヘルニア

椎間板とは脊髄の前方にあるクッション成分で、周囲の比較的硬い組織である繊維輪とその中身の軟らかい組織である髄核に分けられます。
椎間板ヘルニアとは重たいものを持ったりして、腰に負荷がかかると、繊維輪に亀裂が入り、そこから髄核が繊維輪の外に飛び出し、神経を圧迫することにより腰や臀部、下肢にしびれが起こります。年齢的には若年者から高齢者と幅広い世代で発症します。

腰部脊柱管狭窄症

背骨は椎骨とそれをつなぐ椎間板や黄色靭帯などで構成されており、その内側には脊髄の神経が通る脊柱管があります。脊柱管狭窄症とは加齢や仕事による負担、腰の病気などにより背骨が変形することで脊柱管が狭くなり、中の神経が圧迫されて血流が悪くなり、腰や足の痛み、しびれなどの症状が起こります。年齢は50歳代から徐々に増え始め、60〜70歳代に多くみられます。高齢者の10人に1人は腰部脊柱管狭窄症を持っていると言われています。